画像生成では、光をどこから当てるか、どのくらい明るくするか、影をどのように見せるかによって、人物や画像全体の印象が大きく変わります。
この記事では、Stable Diffusionなどの画像生成AIで使えるライティング・照明・影のプロンプトを、光の方向、逆光、室内照明、明るさ、影・陰影などに分けて画像付きで紹介します。
逆光にしたい、明るい・暗い部屋にしたい、顔を明るくしたい、顔に影を出したい・減らしたいといった目的に合わせて、使いやすいプロンプトとその違いを整理しています。
💡この記事でわかること
- ライティング・照明の基本プロンプト
- 逆光・正面・横・上・下など光の方向を指定するプロンプト
- 明るい・暗い部屋や室内照明を調整するプロンプト
- 顔を明るくする・顔の影を調整するプロンプト
- 影・陰影を調整するプロンプト
- 映画的・ドラマチックなライティングプロンプト
プロンプトによる違いを比較しやすくするため、掲載画像は同じキャラクター・構図などを基準に、対象となる要素を中心に変更しています。実際の生成結果は、使用するモデルや設定、プロンプトの組み合わせによって異なります。
ライティング・照明の基本プロンプト
ライティングや照明のプロンプトは、光の柔らかさや広がり、光の当たり方、光源の種類、照明の組み方、光の色などによって使い分けられます。
ここでは、基本となるライティング・照明のプロンプトを目的別に分けて紹介します。
光の柔らかさ・広がりを指定するプロンプト
光を柔らかくする、影をはっきり見せる、光を広く回り込ませるといった違いは、光の柔らかさや広がりを表すプロンプトで指定できます。
| プロンプト | ライティング・照明の特徴 |
|---|---|
| soft lighting | 柔らかい光・照明 |
| hard lighting | 硬く強い光・照明 |
| diffused light | 拡散した柔らかい光 |
| ambient light / ambient lighting | 周囲から回り込む環境光 |
| even lighting | 全体を均一に照らす光 |
| bounce light | 壁や床などに反射して回り込む光 |
比較画像


hard lighting は光と影の境界がはっきりし、soft lighting は影の境界がなだらかになります。
diffused light は光を拡散させる表現で、soft lighting に近い見え方になることもあります。
画像では違いが分かりにくいため、ここでは hard / soft の比較を掲載しています。
光の当たり方を指定する基本プロンプト
光が一方向から当たる状態や、まだらに差し込む光など、光の当たり方はプロンプトで指定できます。
| プロンプト | ライティング・照明の特徴 |
|---|---|
| directional light | 一方向から当たる光 |
| dappled light | 木漏れ日のような、まだらに差し込む光 |
光源・撮影照明の種類を指定するプロンプト
自然光や人工光、撮影用の照明など、光源や照明の種類を指定できます。
| プロンプト | ライティング・照明の特徴 |
|---|---|
| natural light / natural lighting | 自然光 |
| artificial light / artificial lighting | 人工光・人工照明 |
| studio lighting | スタジオ撮影のような照明 |
| softbox lighting | ソフトボックスを使った柔らかい照明 |
| ring light | リング状の光源による照明 |
画像

- 画像は、画面左前方のやや高い位置に大きなソフトボックスを配置した作例です。
softbox lightingでは、柔らかさを保ちながら光に方向性を持たせやすくなります。
natural light や artificial light は光源の大きな分類、studio lighting や softbox lighting、ring light は撮影時の照明をより具体的に指定するプロンプトです。
ring light はカメラ正面付近から人物を照らしやすく、顔の影を抑えた均一な照明表現に向いています。
主光・補助光・照明構成を指定するプロンプト
人物撮影では、主光や補助光など複数の光を組み合わせて照明を構成する方法があります。
| プロンプト | ライティング・照明の特徴 |
|---|---|
| key light | 被写体を照らす主となる光 |
| fill light | 影になった部分を補う補助光 |
| three-point lighting / three point lighting | 3つの光源を使う三点照明 |
three-point lighting は、key light と fill light に後方からの光を加えて、人物を立体的に見せる代表的な照明構成です。
光の色を指定するプロンプト
光の色味を変えると、同じ人物や背景でも画像全体の印象を変えられます。
| プロンプト | ライティング・照明の特徴 |
|---|---|
| warm lighting | 暖かみのある光 |
| cool lighting / cold lighting | 冷たい・寒色寄りの印象の光 |
| colorful lighting | 色彩のある照明 |
比較画像



- 画像生成AIでは、ライティングの色味が人物だけでなく背景にも反映されることがあります。
比較画像では、その影響を含めた暖色・寒色の見え方を確認してください。 colorful lightingで使われる色や光の当たり方は生成結果によって異なります。
画像は、マゼンタ系とシアン系の2色の光を使った作例です。
光源・光の方向を指定するプロンプト
光源の位置や光が当たる方向を指定すると、人物の顔にできる影や立体感、画像全体の印象を大きく変えられます。
正面・横・上・下からの光だけでなく、逆光や輪郭を照らす光などもプロンプトで指定できます。作りたい明暗や雰囲気に合わせて使い分けてみてください。
逆光にするプロンプト
人物や被写体の後ろから光を当てたい場合は、backlighting / backlit などのプロンプトを使用します。
逆光では、人物の輪郭や髪を印象的に見せやすい一方で、顔が暗くなることがあります。
| プロンプト | 光の当たり方 |
|---|---|
| backlighting / backlit | 被写体の後方から光を当てる・逆光 |
| three-quarter backlight | 斜め後方から当たる逆光 |
比較画像


three-quarter backlight では、光源側の髪や肩の輪郭が強く照らされ、左右に明暗差が出やすくなります。
逆光の雰囲気を残しながら顔も明るくしたい場合は、fill light や well-lit face などを組み合わせます。詳しくは『顔を明るくする・顔の影を減らすプロンプト』で紹介します。
正面・横・上・下から光を当てるプロンプト
人物のどの方向から光を当てるかを指定すると、顔や身体にできる明暗の位置を調整できます。
| プロンプト | 光の当たり方 |
|---|---|
| front lighting / front light | 正面から当たる光 |
| sidelighting / side lighting | 横・側面から当たる光 |
| top lighting / top light / overhead lighting | 上・頭上から当たる光 |
| underlighting / uplighting / bottom-up lighting | 下方から上向きに当たる光 |
| overlighting | 上方から当たる光 |
比較画像




front lighting は顔を明るく見せやすく、sidelighting は人物の片側に陰影を作り、立体感を強調したい場合に向いています。
top lighting と underlighting では、顔にできる影の向きが反対になります。目元・鼻・顎・首まわりの陰影を見比べると、光源位置の違いを確認しやすくなります。
overlighting も上方からの光を表しますが、モデルによって効果が分かりにくい場合があります。
まずは top lighting から試すのがおすすめです。
人物の顔に特徴的な陰影を作るライティングプロンプト
人物の顔に特徴的な陰影を作りたい場合は、光を当てる方向や主光源・補助光の位置を指定するライティングプロンプトが使えます。
単に shadow on face のように顔へ影を指定する方法とは異なり、顔の左右を明暗に分ける、斜め前方から照らすなど、ポートレート撮影で使われるライティングの形そのものを指定できます。
| プロンプト | ライティングの特徴 |
|---|---|
| three-quarter lighting | 顔の斜め前方から光を当てる |
| split lighting | 顔の左右を明るい側と暗い側に分ける |
| Rembrandt lighting | 影側の頬に特徴的な三角形の光を作る |
| butterfly lighting | 顔の正面上方から光を当て、鼻の下に影を作る |
| short lighting | 顔のカメラから遠い側を主に照らす |
比較画像




Rembrandt lightingは影側の頬に残る小さな三角形状の明部、butterfly lightingは鼻の真下にできる小さな影が特徴です。画像生成AIでは、これらの特徴が弱く出る場合があります。short lightingは顔の向きとカメラとの位置関係によって見え方が変わるため、比較画像では掲載していません。
自然な立体感を付けたい場合は three-quarter lighting、顔の左右に強い明暗差を作りたい場合は split lighting が使いやすいです。
人物の向きやカメラアングルも調整したい場合は、『構図・ポーズプロンプト一覧』も参考にしてください。
UruruAILab 構図・ポーズプロンプト一覧|アングルや視線プロンプトを画像付きで紹介 | UruruAILab Stable Diffusionで使える構図・ポーズの呪文・プロンプトを画像付きで一覧紹介。正面、俯瞰、ローアングル、振り返り、視線、手の動き、全身ポーズなど、画像の印象を変え…
輪郭や一部に光を当てるプロンプト
人物全体ではなく、輪郭や髪、一部分を目立たせる光も指定できます。
| プロンプト | 光の当たり方 |
|---|---|
| rim lighting / rim light / edge lighting | 人物や被写体の輪郭・エッジを照らす光 |
| hair light | 髪を後方や上方から照らす光 |
| spotlight | 人物や特定の場所に集中して当てる強い光 |
| single beam of light | 一筋だけ差し込む光 |
比較画像




single beam of lightでは、人物に当たる光だけでなく、空間を通る一筋の光そのものが見えるように表現されることがあります。作例では光の筋を見やすくするため、背景もやや暗くしています。
rim lighting は人物全体の輪郭を強調したい場合、hair light は主に髪を照らしたい場合に使えます。spotlight は限られた範囲を照らす光、single beam of light は空間を通る一筋の光そのものを表現したい場合に向いています。
backlighting は被写体の後方から照らすライティング全体を広く表すのに対し、rim lighting は人物や被写体の輪郭に現れる光を強調したい場合に使います。
明るさ・部屋の照明を調整するプロンプト
画像全体や部屋の明るさを変えたい場合は、照明の種類だけでなく、明るい・暗いといった状態をプロンプトで指定できます。
室内照明の種類を変えたいとき、部屋全体を明るく・暗くしたいとき、人物の顔だけ暗くなってしまうときでは、適したプロンプトが異なります。目的に合わせて使い分けてみてください。
室内照明を指定するプロンプト
部屋の照明そのものを指定したい場合は、indoor lighting や indirect lighting などを使用します。
間接照明や蛍光灯、天井照明などを指定すると、室内の明るさだけでなく、光の回り方や雰囲気も変えられます。
| プロンプト | 照明の種類 |
|---|---|
| indoor lighting | 室内全体の照明 |
| indirect lighting | 壁や天井などに反射させる間接照明 |
| fluorescent lighting | 蛍光灯のような室内照明 |
| ceiling light | 天井に設置された照明 |
比較画像


indirect lightingは壁や天井から回り込む柔らかな反射光、fluorescent lightingは室内全体に広がる均一な白色の人工照明として表現されやすい傾向があります。indoor lightingは室内照明全般を表す広い表現です。ceiling lightは照明器具そのものを指す場合があり、光の当たり方だけでは違いを示しにくいため、比較画像では省略しています。- 蛍光灯は種類によって色温度が異なるため、作例では比較しやすいよう、やや冷たい白色の室内光として表現しています。
ceiling light は天井に設置された照明を指定する表現です。一方、overhead lighting は人物や空間を上方から照らすライティングを指定したい場合に向いています。
明るくする・明るい部屋にするプロンプト
画像や室内を明るくしたい場合は、bright lighting や well-lit room などを使用します。
単純に露出を上げるのではなく、「部屋が十分に照らされている」「光が全体に回っている」といった状態を指定すると、狙った明るさを表現しやすくなります。
| プロンプト | 明るさの指定 |
|---|---|
| bright lighting | 明るい照明 |
| bright room / well-lit room / brightly lit room | 明るく十分に照らされた部屋 |
| well-lit interior | 明るく照らされた室内 |
| even lighting | 全体を均一に照らす光 |
| high-key lighting | 明るい部分を主体にした低コントラストなライティング |
比較画像


high-key lighting は、単に露出を上げる表現ではありません。暗部を持ち上げて影を浅くし、明るい部分を主体にした低コントラストなライティングです。
暗くする・暗い部屋にするプロンプト
画像や室内を暗くしたい場合は、dim lighting や dimly lit room などを使用します。
暗い部屋を指定すると人物まで見えにくくなる場合があるため、「部屋を暗くしたい」のか「画像全体を暗い雰囲気にしたい」のかを分けて考えるのがポイントです。
| プロンプト | 明るさの指定 |
|---|---|
| dim lighting / low lighting | 光量を抑えた薄暗い照明 |
| dimly lit room | 薄暗く照らされた部屋 |
| dark room | 暗い部屋 |
| low-key lighting | 暗部を多く残し、明暗差を生かしたライティング |
比較画像



dimly lit roomはdim lightingと近い表現のため、比較画像ではdim lightingを代表例として掲載しています。
low-key lighting は暗部を多く残し、明るい部分とのコントラストや陰影を強調するライティングです。dark room とは異なり、光と影の差を生かしたい場合に向いています。
顔を明るくする・顔の影を減らすプロンプト
backlighting に fill light や well-lit face を加えると、逆光の雰囲気を残しながら顔を明るくしやすくなります。
| プロンプト | 顔への効果 |
|---|---|
| fill light | 暗くなった部分を補助光で明るくする |
| well-lit face | 顔を明るく見せる |
| evenly lit face | 顔全体の明暗差を抑えて均一に照らす |
| soft light on face | 顔に柔らかい光を当てる |
| no harsh shadows on face | 顔にできる強い影を抑える |
比較画像

well-lit faceは、顔全体を十分に明るくしながら、自然な陰影を残したい場合に使えます。evenly lit faceやno harsh shadows on faceは見た目の効果が近くなる場合があるため、作例ではwell-lit faceを代表例として掲載しています。
backlighting に fill light や well-lit face を加えると、逆光の雰囲気を残しながら顔を明るくしやすくなります。
影・陰影を指定するプロンプト
影や陰影は、濃さ・硬さ・伸び方のほか、日陰や木陰、顔にできる影、不要な影の抑え方までプロンプトで調整できます。ここでは、影の見え方や目的別に使えるプロンプトを紹介します。
影の濃さ・硬さ・形を調整するプロンプト
影は、柔らかさ・硬さ・濃さ・長さなどを指定することで、見え方や印象を調整できます。
| プロンプト | 影の見え方 |
|---|---|
| soft shadows | 柔らかく境界がぼけた影 |
| hard shadows / sharp shadows | 硬く輪郭がはっきりした影 |
| deep shadows | 深く濃い影 |
| subtle shadows | 控えめで目立ちにくい影 |
| long shadows | 長く伸びた影 |
| cast shadows | 人物や物体によって落とされる影 |
比較画像



- 比較画像では、違いが分かりやすい代表例として
soft shadowshard shadowsdeep shadowsを掲載しています。
soft shading は影そのものではなく、塗りや陰影表現全体を柔らかくしたい場合に使います。
日陰・木陰を指定するプロンプト
soft shadows や hard shadows が影の見え方を指定するのに対し、日陰のプロンプトは「人物や場所が直接光の当たらない場所にいる状態」を指定します。
| プロンプト | 日陰の指定 |
|---|---|
| shade | 日陰・直射光の当たらない場所 |
| in the shade | 日陰にいる状態 |
| shaded area | 日陰になっている場所・範囲 |
| tree shade | 木によってできる日陰・木陰 |
| in the shade of a tree | 木陰にいる状態 |
tree shade は木が直射光を遮ってできる木陰、dappled light は葉の隙間から光がまだらに差し込む状態を表します。
顔に影を出すプロンプト
顔のどこに・どの範囲で影を出すかを指定したい場合は、顔を対象にしたプロンプトを使用します。
| プロンプト | 顔への影の指定 |
|---|---|
| shadow on face | 顔に影を作る |
| face in shadow | 顔全体を影の中にする |
| shadow across face | 顔を横切るように影を作る |
| half face in shadow | 顔の半分を影にする |
side lighting では顔の片側、top lighting では目元や鼻の下に影ができやすくなります。
影の位置を調整したい場合は、顔の影を指定するプロンプトと光の方向を組み合わせます。
不要な影をなくす・減らすプロンプト
不要な影を抑えたい場合は、影をできるだけなくす指定と、自然な立体感を残しながら影を弱める指定を使い分けます。
| プロンプト | 影への効果 |
|---|---|
| no shadows / shadowless | 影をなくす・影のない状態 |
| shadowless lighting | 影をできるだけ作らない照明 |
| minimal shadows | 影を最小限に抑える |
| reduced shadows | 影を弱める・減らす |
| no harsh shadows | 強く硬い影を抑える |
| flat lighting | 陰影を抑えた均一な照明 |
no shadows や shadowless は、立体感まで弱くなる場合があります。
自然さを残したい場合は、minimal shadows や reduced shadows から試すのがおすすめです。
顔にできる影だけを減らしたい場合は、『顔を明るくする・顔の影を減らすプロンプト』も参考にしてください。
映画的・ドラマチックなライティングプロンプト
映画のワンシーンのような雰囲気や印象的な光を作りたい場合は、明暗差や空気感、光源の見せ方を指定するプロンプトが使えます。
映画的な雰囲気・明暗を演出するプロンプト
| プロンプト | ライティングの特徴 |
|---|---|
| cinematic lighting | 映画のワンシーンのような光と雰囲気 |
| dramatic lighting | 強い明暗差を生かした印象的な照明 |
| moody lighting | 暗めで落ち着いた雰囲気の照明 |
| chiaroscuro lighting | 強い光と深い影の対比を生かした照明 |
比較画像



moody lightingはlow-key lightingと見た目が近くなりやすいため、比較画像では代表例の掲載を省略しています。
光線・光源を生かして演出するプロンプト
| プロンプト | ライティングの特徴 |
|---|---|
| volumetric lighting | 空間を通る光線や光芒を立体的に見せる |
| stage lighting | 舞台やステージのように光を演出する |
| practical lighting | ランプなど画面内の光源を生かして照らす |
比較画像


practical lightingは画面内に見えるランプなどの光源を使う表現のため、比較画像では掲載していません。
high contrast は照明方法ではなく、明るい部分と暗い部分の差を強めるための補助的な指定です。
映画的なライティングの組み合わせ例
| 作りたい表現 | 組み合わせ例 |
|---|---|
| 映画的な逆光を作る | cinematic lighting, backlighting |
| 暗い室内を印象的に演出する | moody lighting, practical lighting |
| 強い光と影の対比を作る | chiaroscuro lighting, side lighting |
プロンプトを重ねすぎると効果が競合する場合があります。まずはベースとなるライティングを1つ選び、必要に応じて光の方向や光源を追加するのがおすすめです。



